ストロークはソフトテニスにおける攻守の中心です。
ゲームを優位に進めるためには、ただ打ち返すだけではなく、意図を持ったボールを打つ力が求められます。
フォームが安定してきた段階では、球威・コース・タイミング・打点など、より高度な要素に意識を向ける必要があります。
本記事では、日々の練習に取り入れやすく、実戦につながる「ソフトテニス ストロークの練習メニュー」を10個に絞って紹介いたします。
どれも即効性があるものばかりですので、ぜひ一つずつ丁寧に取り組んでみてください。
クロスラリーは、シングルス・ダブルスを問わず試合で多用される基本コースです。
左右どちらかに限定して打ち合うことで、体の向き、踏み込みの方向、ラケットの振り抜きまで細かく確認することができます。
1対1でクロスに打ち合う形式で行うのが効果的です。
相手との距離感が一定になるため、自分のフォームに集中しやすくなります。
回転の質や打点の高さによってボールがどう変化するかも、繰り返すうちに感覚として身についてきます。
2. ストレートラリーで打点とタイミングを安定させる
ストレートに打ち合う練習では、ネットとの距離感がクロスとは異なるため、打点の位置や振り出すタイミングにズレが出やすくなります。このズレを修正するには、ストレートでの打ち合いを通じて自分のフォームを再確認することが有効です。特にインパクトの瞬間にラケット面がブレていないか、面の角度が正しいかを意識すると、ショットの精度が向上していきます。1本1本を大切に打つことが大事です。
3. 3球連続打ちでスタミナと安定性を高める
3球を連続して打つ練習は、体力と集中力、そしてフォームの再現性を高めるのに最適です。1球目から3球目まで同じクオリティのショットを維持するのは簡単ではありません。しかし、そこで乱れたフォームやタイミングを自分で感じ取り、修正していく力が試合では必要です。ペアや球出し役と息を合わせながら、一定のテンポで打ち続けるようにすると、リズムも身についていきます。
4. 正クロス・逆クロスを交互に打ち分ける
コートの両サイドを使った打ち分け練習は、足の運びと身体の回転を連動させる練習にもなります。左右に大きく振られる状況での打ち返しを想定しておくと、実戦での対応力が向上します。正クロスから逆クロスへと連続で打ち分ける際は、ステップの速さと体幹の安定がカギになります。軸がブレるとミスショットが増えるため、腰の位置を意識してスイングしてみましょう。
5. ラケット2本持ち素振りでフォームの安定を図る
ラケットを2本持って素振りをする練習は、肩周りと体幹を意識的に使えるようになるトレーニング方法です。重さに負荷がかかることで、自然とスイング軌道が安定し、フォームの再確認にもつながります。素振りの際は力まないようにし、スムーズな動作で振り切ることがポイントです。週に数回取り入れるだけでも、インパクトの安定性に変化が出てくるはずです。
6. 壁打ちでラケットワークの確認
壁打ちは一人で取り組める練習として非常に有効です。フォームの確認や打点の調整、リズム作りなど、さまざまな目的に使えます。コースを限定せずに壁のどこに返ってきたボールでも対応するようにすれば、実戦に近い反応練習にもなります。フォームが崩れがちな場面では、壁打ちでの反復がフォーム矯正に役立つことも多いです。数分でも毎日行うことで、効果を実感できます。
7. スピン量を意識した山なりショットの練習
トップスピンをかけた山なりのストロークは、ネットのミスを減らすだけでなく、相手の時間を奪うショットとしても有効です。高く弾むショットは相手にとっても打ちにくく、防御的な場面でも使える技術です。練習では、意図的にラケットを下から上へと大きく振り上げ、ボールに縦回転をかけてみましょう。回転量と軌道の関係を体で覚えることで、コントロールの幅が広がっていきます。
8. ランニングショットで動きながらの対応力を養う
静止した状態での練習が続くと、実戦とのギャップが生まれやすくなります。そこで、左右に走らされながら打ち返す「ランニングショット」の練習を取り入れると、試合に近い状況に体が慣れていきます。急な動き出し、止まって打つ判断、踏み込みとスイングの連動など、求められる技術は多くなりますが、その分ゲームでの粘りや対応力が確実に高まります。
9. 球出しからのコース指定練習で狙う力を養成
球出しからストレート、クロス、センターなどを狙い分ける練習は、試合の中での判断力と技術力の両方を鍛えることができます。ラリーとは違い、自分のタイミングでしっかりと狙って打てるため、技術の確認と修正がしやすいのが特徴です。練習を重ねるうちに、狙った場所へ打つためのラケット面の角度やスイング方向の微調整も自然と身につくようになります。
10. フットワークとストロークを組み合わせた連続メニュー
最後に紹介するのは、フットワークとストロークを組み合わせた複合練習です。たとえば、ベースライン左右に走り、各コーナーでストロークを1本ずつ打つというメニューが代表的です。これは体力だけでなく、判断力、集中力、スイングの再現性まで問われる内容になります。練習の質を上げたいときや、チーム練習で差をつけたいときにおすすめです。体の軸がブレずに打てているかを常に意識して行いましょう。
まとめ
ストローク力の向上には、ただ打ち続けるだけではなく「何を意識してどう取り組むか」が非常に重要です。今回ご紹介した10の「ソフトテニス ストローク 練習方法」は、いずれも現場で実践され、効果が確かめられている内容ばかりです。どの練習も、1回やっただけで成果が出るわけではありません。継続と工夫、そして小さな変化に気づくことが上達への近道となります。ぜひご自身の練習に取り入れてみてください。